カーミングシグナル「犬語」遊びを誘う姿勢(お辞儀の姿勢)
今回のカーミングシグナルは遊びを誘う姿勢(お辞儀の姿勢)というシグナルです。
このシグナルは体勢だけを見ますと犬たちが発しているシグナルと私たちが思っていることとは異なる意味を持つシグナルです。
知らないと理解することが難しいので、わかりやすく紹介したいと思います。
遊びを誘う姿勢(お辞儀の姿勢)とはどんな行動?
犬が他の犬に会ったときに、興奮気味に前足と上半身を低くしてお尻を高く上げ、お辞儀をしているような姿勢になるのを見たことがあると思います。
この体勢は相手の犬を遊びに誘っていると思うことが多いのではないでしょうか。
足や身体を左右にじゃれるように動かしているときは遊びに誘っている行動だと思っていいかと思います。
ですが、体勢を低くしてお辞儀のような姿勢のままじっと動かない場合は、カーミングシグナルであると考えられます。
遊びに誘う姿勢(お辞儀の姿勢)をする理由
このシグナルは犬が少々神経質であったり、疑い深い性格であったりする場合、他の犬に近づくときにこの姿勢を取ることがあります。
また、自分(犬)より大きい犬以外の動物(馬、牛など)や他の動物と遭遇した時に少し不安を感じる場合、このような体勢を取ることがあります。
これらは自分自身の不安な気持ちや相手を興奮させないように、落ち着かせるためにとこのシグナルを出します。
例えば、犬が他の犬と出会ったときに相手を安心させるために顔を左右に振りながらゆっくりと近づき、少し離れた場所で止まると、この遊びに誘う姿勢(カーミングシグナル)をします。
そうする相手の犬もシグナルを受け取り、安心すると安心したことを伝えるために同じくお辞儀をします。
また他にも、相手の犬が怖がっていると感じた時に、お辞儀の姿勢を相手の犬の気持ちが落ち着くまで何分も続けることもあります。
遊びに誘う姿勢(お辞儀の姿勢)のカーミングシグナルの向き合い方
このカーミングシグナルは私たち人間と犬とのコミュニケーションで使用されるというよりは、犬と犬同士のコミュニケーションで使用されることが主にだと思います。
そのため、愛犬のカーミングシグナルを私たちが使用することは難しいと思いますが、もしお散歩中に他の犬に接触した時に、愛犬や相手の犬がこのお辞儀の体勢を取っていることに気づいたら、遊びに誘っているのか、カーミングシグナルを出しているのか、よく観察してみてください。
カーミングシグナルだった場合は、相手に落ち着いてほしい、安心してほしいと思っての行動ですので、そっと愛犬と相手の犬がコミュニケーションを取り終わるまで待つことがいいでしょう。
そして何も問題なくカーミングシグナルによってコミュニケーションが取れていたら、そのあとに愛犬をほめてあげることも良いかもしれません。
まとめ
この遊びを誘う姿勢(お辞儀の姿勢)のカーミングシグナルは、今まで私たちが思っていた意味と犬たちが用いていた意味とで異なっていたかと思います。
私たちが思っていた、遊びたい、遊びに誘っているという意味も場合によっては正しいですが、今回のカーミングシグナルのように安心してもらうためにも使用されているということを知っていただきたいと思います。
カーミングシグナルを知ることによって愛犬が何を思って行動しているかがだんだん分かるようになってきたのではないでしょうか。
愛犬の本当の気持ちに気づけるようにして、愛犬との楽しい生活を送れるようにしましょう!
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