犬の気持ちが分かるようになる!カーミングシグナル(犬語)を知ろう!
犬との暮らしの中で起こる犬の行動の意味について、知っておくと愛犬とのコミュニケーションがもっと取れるようになり、より快適で良いライフスタイルを過ごせるようになるカーミングシグナルについて詳しく解説していきます。
<目次>
- カーミングシグナルとは
- カーミングシグナルの種類
- カーミングシグナルを学ぶ重要性
- 愛犬と理想的な関係により近づくために
犬のカーミングシグナルはご存知でしょうか。
カーミングシグナルとは、犬が言葉で表すことができない感情を体を用いて行動で表現するボディ・ランゲージのようなものです。
犬とその行動、そして犬の幸福に人生を捧げてきた国際的に有名なトレーナーのトゥーリッド・ルーガスさんが提唱し、世界中であまりにも有名な言葉で、日本では犬語としてもおなじみです。
カーミングシグナルは「Calming=落ち着かせる」「Signal=信号」の意味を持ち、何かが起きることを防ぐため、人間や他の犬から脅威を避けるため、不安、恐怖、喧騒などの不快な刺激に対する反応を静めるために活用されます。
また、犬がストレスを感じた時に自分を落ち着かせるためにも使われます。
さらには周囲の人間や犬に敵意を抱いていないことをわかってもらうためにも、カーミングシグナルは使用され、友好的に接するためのものでもあるのです。
愛犬と暮らしていると、愛犬がどんなことを思っているのか気になることや、愛犬の行動に疑問を感じた瞬間はありませんか。
普段の家の中での行動や、お散歩中やドッグランなどで他の犬と接した時、家族以外の知らない人と接した時など、愛犬は私たちが思っていることと異なる感情を抱いているかもしれません。
犬のことをより深く理解するために、カーミングシグナルとは何なのか、どのように使われるのかを知っておくと今まで以上に愛犬とコミュニケーションが取れ、より楽しく快適な暮らしを高めることができます。
カーミングシグナルは犬たちの大事なコミュニケーションだということを理解しましょう。
一般的に体、顔、耳、尻尾、音、動き、表情などを使い様々なシグナルを発しています。
例えば愛犬が他の犬と遊んでいる最中に突然横向きになったり、背を向けたりして遊びをやめたことを見かけたことはありませんか?
これは遊んでいるうちに興奮しすぎた気持ちを少し落ち着かせようとしています。
カーミングシグナルはふとした瞬間に発せられることが多いので、見逃さないためにはしっかりと犬を観察する必要があります。
最初はどの行動がカーミングシグナルなのかわからない、気づかないということもありますが、愛犬を観察することでだんだんとわかるようになります。
また、犬が使うカーミングシグナルを私たちも学び、犬の行動を理解することでコミュニケーションがとても取りやすくなります。
愛犬が何を思っているのか、何を感じているのかが、どんな気持ちなのか一緒に生活する中で知りたい場面がたくさんあるかと思います。
ではどんなカーミングシグナルの種類があるか確認してみましょう。
犬のカーミングシグナルの種類
カーミングシグナルは様々な種類がありますが、今回はカーミングシグナルを提唱したトゥーリッド・ルーガスさん著の「犬語の世界へようこそ!-カーミングシグナル-」よりご紹介します。
1.顔をそむける
2.体をそむける
3.鼻をなめる
4.フリーズ(静止)
7.すわる
8.伏せ
9.あくび
10.においをかぐ
11.間に割って入る
12.しっぽを振る
など日常でよく見かける犬の行動ですが、それぞれ行動には意味があります。今後、ひとつずつ詳しく解説いたしますのでチェックしてみてください。
カーミングシグナルは愛犬のみならず、他の犬のカーミングシグナルも理解できるようになりますので愛犬の保護につながる場合もあります。
また様々な機会で他の犬と接することがあるときに、飼い主自らがカーミングシグナルを行い愛犬を助けることができるかもしれません。
カーミングシグナルに気づけるようになるために、さまざまな場面で愛犬のことをよく観察しましょう。
■自宅で
まずはゆっくり愛犬を観察する時間を作りましょう。
家の中で誰かが動き回っているとき、来客があったときなど、その都度、何か起きたとき愛犬が何をしているのかを観察してください。
■他の犬とともに
愛犬がお散歩中やドッグランなどで他の犬と接する機会にも、愛犬が他の犬に気が付いた時、近くにいるときなどにどのような行動を行っているかよく観察してみてください。
■ひとつずつ
すべてのカーミングシグナルを把握することはかなりの時間がかかると思いますので、ひとつずつ知りたいカーミングシグナルをはっきりとわかるようにしていくことも良いと思います。
また、愛犬がよく行うカーミングシグナル(口のまわりをなめる、あくびなど)を集中して観察し、自然と気づけるようになったら、他のカーミングシグナルを学んでいくことも良いと思います。
カーミングシグナルを学ぶ重要性
カーミングシグナルを学ぶ意味としては、愛犬とのコミュニケーションをより取りやすくするために、愛犬との生活をより良いものに改善するために、大事なことです。
カーミングシグナルを理解することで犬との対立を避けることができ、臆病な犬、不安な犬、攻撃的な犬やストレスがかかった犬などを育ててしまうリスクを最小限に食い止めることができます。
また、犬の自己防衛本能によって噛みつかれたり、傷つけられたりするような危険な状況を減少させることができます。
カーミングシグナルで飼い主も愛犬もストレスがない快適な暮らしができるのです。
愛犬と理想的な関係により近づくために
愛犬のことをより深く理解することで理想的な関係に一歩でも近づいていただきたいのです。
愛犬がする行動にはすべて意味があり、愛犬に嫌な思いをさせることも、喜びを与えることも飼い主がどれだけ理解できるかで決まります。
愛犬に言うことを聞かそうと命令をする、痛みを与えて従わせるといったことは愛犬との信頼を失い、恐怖を感じさせることになります。
愛犬が他の犬や人に対して威嚇するようになるか、安心できるようになるかは、飼い主との日々の生活で理解し合えているかによって変わるかと思います。
愛犬が飼い主を恐れることを学んでしまうと犬の防衛本能を活性化させ、他の犬や人を傷つけたり、愛犬自身が一生恐怖や不快感の中で過ごすことになります。
元々犬は対立を解消しようとする動物です。
愛犬の防衛本能を刺激しないように楽しく、友好的に他の犬や人を信頼できるように導くことも飼い主にしかできません。
今回のカーミングシグナルを提唱してきたトゥーリッドルーガスさんは、犬の気持ちに寄り添うと、嫌なことや痛みは不必要で、それらを取り除いてあげれるかは飼い主次第だと言います。
また、基本的な犬との接し方として、体を低くするときは体を折り曲げるだけでなく、膝を曲げてしゃがむ、触れるときはあご下から、ぎゅっと抱きしめない等と、いかに犬が嫌がることや恐怖を感じさせないことが重要だと言います。
カーミングシグナルを学ぶことをはじめ、愛犬の気持ちを理解すること、愛犬にとって良いものを与えること、これらすべてを愛犬のために実行できるかは、飼い主の愛犬を想う気持ち次第であるということを忘れないでください。
犬とのコミュニケーションの取り方を学んだ上で、愛犬の気持ちを理解し、身体を痛めたりすることなくカーミングシグナル(犬語)を使って快適で楽しいペットライフを。