カーミングシグナル「犬語」においをかぐ
今回のカーミングシグナルは犬の行動の代表的なものでもあり、必ず見たことがあるかと思うにおいをかぐという行動です。
犬は何かを確認するときには、まずにおいをかいで確かめます。
そんなにおいをかぐという行動は、単純ににおいを嗅ぐということでもありますが、別の意味を持ったカーミングシグナルにもなります。
カーミングシグナルであるにおいをかぐという行動の判断は状況の全体像を把握して判断しましょう。
においをかぐとはどんな行動?
カーミングシグナルのにおいをかぐとは地面や床に一瞬鼻をつけてすぐに顔を上げるといった素早い行動と、問題視されている状況が改善されるまでかぎ続け、長時間続くものと両方が考えられます。
私たち人間には、使用することが難しいシグナルの1つとなりますが、犬同士のコミュニケーションでは頻繁に使用されています。
においをかぐ理由
他の犬や人が近付いてきた際に突然においをかぎだす犬もいれば、大きな帽子をかぶった人などの犬が苦手と感じる人がこちらに向かってくるときににおいをかぐ犬もいます。
また、飼い主が愛犬を呼び戻すときに声を荒げたり、真正面から高圧的な態度を取っているときなどに飼い主の元へと戻る途中で、愛犬が何度か地面のにおいを立ち止まってかぐことがあります。
これらの行動は犬が不安な気持ちや恐怖を感じたことによってにおいをかぐというカーミングシグナルが発せられているのです。
また、他の犬がこわがりな場合や、興奮している状態の時には、においをかぐカーミングシグナルを自分から出すことで、相手の犬を落ち着かせることもできます。
においをかぐカーミングシグナルの向き合い方
例えば愛犬が他の犬と遭遇した時に、突然地面に顔を近づけてにおいをかぐカーミングシグナルを発しだした時には、愛犬は相手の犬に対して不安を感じているかもしれません。
その時には無理に愛犬の行動をやめさせたりせずに、愛犬がその行動をやめるまで待つ方がいいでしょう。
相手の犬が通り過ぎれば、愛犬はカーミングシグナルをしなくなるでしょう。
また、もし他の犬と接触することがあり近づいてみた時に、その犬が地面に鼻をつけたり、においを嗅ぐような行動をしたときは、その犬は不安や恐怖を感じている可能性が高いので、そのまま近づくはやめた方がいいかと思います。
その犬が出しているカーミングシグナルに私たちも気づいてあげなければ、いい関係を築くことはできません。
もし近づくことが必要なのであれば、顔をそむけるなどの他の人も使えるカーミングシグナルを出しながら、犬の様子を確認しながらにしてみてください。
まとめ
においをかぐという行動も、状況次第ではカーミングシグナルになります。
普段の生活でもよく見る行動ですので、気づくことはできるかもしれませんが、カーミングシグナルであるかの判断は少し難しいかもしれません。
でも愛犬や他の犬を良く観察し、理解しようという気持ちがあれば、徐々にでもわかってくるかと思います。
最初からすべて覚えることが難しい場合は、愛犬の良くする行動の中から1つずつ学んでみてもいいかもしれません。
カーミングシグナルを理解し、使えるようになって、愛犬とストレスの無い生活を送れるようにしましょう。
その他のカーミングシグナルはこちらから