獣医師コラム:ペットと新型コロナウイルスについて 追記
これまで新型コロナウイルスはペットへの感染はないとされてきました。しかし香港で犬への感染例やベルギーで猫への感染が報告され、新型コロナウイルスが人からペットへ感染した可能性が高いことが明らかになりました。しかし、現時点では新型コロナウイルスがペットから人へ、ペットから他のペットに感染したという事例は今のところありません。
日本で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、飼い主はペットに対してどのような対応ができるか?日本獣医師会、日本臨床獣医学フォーラムの見解を以下にご紹介いたします。
■ペットの生活
犬:お散歩は家の周りだけにして、外出を避ける。人込みは避け、他の犬との接触を避けるためドックランは使用しない。
※犬にはコロナウイルスのワクチンがありますが、これは犬の消化器コロナウイルスを予防するワクチンで、新型コロナウイルスは予防できません。
猫:犬同様、外には出さず家の中においておく。
■ペットの飼い主が新型コロナウイルスに感染した場合
陽性となった飼い主と接触のあったペットは、人や他のペットとの接触は避けましょう。
飼い主が入院する際には、ペットをどうするかについては医師、保健所の指示を仰いでください。
■ペットが感染した場合
家の中で隔離し、お世話してください。
※新型コロナウイルスを受け入れられる動物病院の体制は整っていません。また、日本では動物に対して新型コロナウイルスのPCR検査を行う体制は整っていません。
臨床症状がある場合、かかりつけ獣医師に電話相談のうえ、国立感染症獣医科学部に問い合わせしてください。
日本臨床獣医学フォーラム会長の石田卓夫先生の見解を以下抜粋させていただきます。
『今回の事例では,犬は善意の第三者であり,たまたまウイルスをもらってしまったと考えられ,どうして犬に感染が起こったのかについては,老齢の犬であったからなのか,それとも犬はすべてそうなのかはまだ例数が少ないためわかりません。しかし,中国のように多くの感染患者がいる場所でも,犬から病気をもらったというような状況は報告されていません。犬は大切な家族の一員です。決して犬を悪者にしたり,飼育を放棄したりしないよう,そして過剰に恐れることなく,ふつうに対応してください。』
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大切なペットを守るには、飼い主がコロナウイルスに感染しないよう感染防御を徹底することが一番大切です。不要不急の外出は避ける、手洗いを徹底する、手洗いができない場合は消毒除菌をするなど感染のリスクを下げるよう努めましょう。
※詳しくは以下のサイトをご覧ください。
・日本獣医師会
http://nichiju.lin.gr.jp/covid-19/
・日本臨床獣医学フォーラム
http://www.jbvp.org/index.html