獣医師コラム:ペットと長期休暇中のお出かけ ~ペットを連れて行くか迷ったら~
年末年始のお休みは、帰省や旅行などのお出かけが増えます。
楽しい旅行、ペットを連れていくか迷ったら連れていくメリット、デメッリトを考えてみましょう。
知らない場所、長時間の移動はペットにとってストレスとなります。先ずは体調が万全であることが第一です。
そしてお留守番させるよりも連れて行くことが本当その子にとって一番良いことなのかを考えましょう。
一緒に旅行を楽しめるペット
・ワンちゃん
旅行先でサービスエリアにドックランが併設されていたり、ワンちゃんが入店できるお店があったりとワンちゃんも一緒に楽しめる施設があります。
一緒に旅行に連れていくことでストレスになるペット
・ネコちゃん
ネコちゃんは知らない環境にとてもストレスを感じます。万が一外で逃げてしまった場合、迷子になってしまうので旅行に連れて行くことはお勧めできません。
・エキゾチックアニマル
エキゾチックアニマルも普段と違う環境がストレスとなり、移動も負担となります。
ペットを旅行に連れて行く時は
お出かけ前に確認しておくこと
・ワクチン接種、ノミダニ予防
移動中など他の動物と接触する機会もあるので予防は事前に済ませておきましょう。
・旅行先の動物病院
万が一に備えて旅行先で近くの動物病院、夜間救急動物病院を調べておくと安心です。
持ち物
・キャリーケース:普段から慣れておきましょう。
・ケージ:宿泊先でペットを入れておくケージを用意しましょう。エキゾチックアニマルの場合いつも使用しているものが良いでしょう。
・給水器、お水
・エサ入れ、フード(日数分)、おやつ
・トイレ
・ハーネス、リード
・粗相してしまった時用にトイレットペーパー、ビニール袋
・普段飲んでいる薬
移動手段
・車:
車酔いするワンちゃんもいます。ネコちゃんはワンちゃんほどではありませんが酔ってしまう子もいます。普段から車に慣れさせ、どうしても酔ってしまう子は動物病院で酔い止めを処方してもらいましょう。キャリーケース内は温度が高くなっていることがあります、注意しましょう。移動の負担も考え、休憩はこまめにとりましょう。
・電車、バス:
キャリーケースの大きさや重さに制限があるので、事前に確認しておきましょう。新幹線やJR全線は持込運賃がかかります。高速バスにはペットは乗車できません。キャリーケースからペットは出せませんので、長時間の移動はお勧めできません。キャリーケース内で吠えてしまう子やキャリーケースに慣れていない子は、公共交通機関での移動は難しいでしょう。
・飛行機:
航空会社によって預けられる条件が異なります(ペットが乗れない会社もあります)ので事前に確認しましょう。短頭種は熱中症や呼吸困難のリスクがあるため預けられないこともあるので注意が必要です。車、電車などと異なり移動中ペットは貨物室に預けることになり、一緒に移動できないないというデメリットがあります。
旅行中注意すること
・予定に無理はないか?ペットが休める時間を十分に取りましょう。
・水分補給はしっかりできているか?移動中など水が飲めていないこともあるので気を付けましょう。また給水器をキャリーケースに取り付けて移動する際は、ケース内に水がこぼれていないかチェックしましょう。
・旅行先では普段与えていない食べ物を与えがちです、胃腸を壊さないよう与え慣れていない食べ物は控えましょう。
旅行から帰ってきたら
・ペットも疲れています、数日は休めるよう家でゆっくりしましょう。
ペットを旅行に連れて行かない場合は
ペットホテルや動物病院に預ける場合、他の動物と接触する可能性があるのでワクチン、ノミダニ予防は必須です。
動物の種類によってお預かりをしていないこともあるので注意しましょう。
特にエキゾチックアニマルは余裕をもって預け先、ケージの持ち込みが必要かなど調べておきましょう。
デメリットは飼い主様と離れるストレス、違う環境のストレスでトイレを我慢してしまうことや、食欲が落ちてしまい体調を崩してしまうことがあります。
年末年始などの長期休暇は混み合いますので早めに予約しましょう。
ペットホテル:
ペットホテルにもよりますがお散歩に連れて行ってもらえたり、広いケージに預けられたりと、様々なサービスを提供しています。
動物病院:持病を持っている子やお預かり中に調子が悪くなってしまった場合、獣医師の判断によりすぐに治療が受けられます。
入院動物もいるためお預かり頭数に制限があります。動物病院によってはお預かりをしていない場合もあります。
自宅でペットシッターにお世話してもらう:
普段の生活環境を変えることなく過ごせるのでペットにとってストレスが少ないです。
デメリットとしては、無人の時間が長いことと他人に鍵を預けることです。