獣医師コラム:猫を迎える準備

by Alice's Dog & Cat獣医師

猫を迎える前には事前に準備が必要です。準備リストを用意して、準備し忘れがないようにしましょう。

 

準備リスト

◎ 食器・水飲みボウル

フード入れは小さめのものを、水入れは深く大きめのものを用意しましょう。猫は水をあまり飲まない習性ですが、あまりにも水を飲まないと下部尿路疾患に罹りやすいのです。食器は猫が気に入る素材を選び、新鮮な水をいつでも飲めるようにしておきましょう。

 

◎ フード

フードは総合栄養食と表記されているもので、年齢にあった物を選びましょう。ドライフード、ウエットフードにはそれぞれメリットがあります。どちらも食べられるようにしておくと良いでしょう。急なフード変更は食べないこともあるので、譲渡先などでもともと食べていたフードを確認しておきましょう。

 

◎ トイレ・猫砂・消臭剤

トイレは猫の体格の1.5倍以上の大きさで、ネコ砂をたっぷり入れられる物を選びましょう。トイレの数は飼育されている猫の頭数+1個が理想です。ネコ砂が飛び散らないカバーがあるタイプのトイレは臭いがこもり、猫が不快に感じることもあります。カバーなしのトイレがおすすめです。スプレー行為や粗相をされてしまった時などに消臭スプレーがあると便利です。

 

◎ ケージ

慣れるまではケージを用意して落ち着くスペースを作ってあげると、安心することができます。

 

◎ ベッド

安心して寝られる寝床を作ってあげましょう。

 

◎ 爪とぎ

猫は爪を研ぐ習性があります。家具などで爪とぎをされないよう爪とぎを用意しましょう。

 

◎ キャットタワー

猫は上下の運動が必要です。また、高い場所にいると猫も安心できます。

◎ おもちゃ

ストレス発散や運動、遊びなどいろいろな場面で使えます。丈夫で咬みちぎれない物、丸呑みできない大きさの物を選びましょう。おもちゃを食べてしまう猫もいます、誤食防止のためおもちゃを出しっぱなしにするのはやめましょう。

 

◎ クレート(キャリーバック)

通院、災害避難時に必要となります。小さいころから慣らしておきましょう。

 

 

◎ グルーミンググッズ

グルーミングブラシ、爪切りなどを準備しておくと、お手入れに便利です。胃の中に毛玉ができ消化管閉塞を起こす毛球症の予防や、抜け毛対策には自宅でグルーミングを行うことが大切です。

 ※グルブラシは皮膚を傷つけにくく、抜け毛を除去できるものがおすすめです。

◎ 環境の準備

猫が行動できる範囲を決めて入ってはいけない場所には柵などを設置しておきましょう。特に玄関と窓は脱走されないよう、網戸や柵でしっかり対策をしておきましょう。
猫が食べてしまう危険性があるものは片付けておきましょう。食べると中毒を起こす観葉植物、ビニール袋、薬、タバコ、紐…など。

 

◎ 飼い始める前に知っておくこと

猫がどんな動物なのか?猫の習性を知り、自分の生活スタイルがあっているか検討しましょう。
猫をどこで手に入れる?ペットショップやブリーダー以外にも譲渡会などで出会うことができます。
猫の寿命は?生涯かかる費用は?平均寿命は15歳、20歳を超えることもあります。自らの健康面、経済面も合わせて判断が必要です。
動物病院はどこにあるのか、開いている曜日・時間は?猫はいつ病気ケガをするかわかりません、緊急事態に対応できるようかかりつけ・夜間動物病院を調べておきましょう。

 猫を迎えると言うことは、家族を迎えることです。最後まで責任をもってお世話できるのか?家族と時間をかけてじっくり話し合い、迎える準備しましょう。

参考文献
ロイヤルカナンhttps://www.royalcanin.com/jp 専門医が教える猫を飼う前に読む本